音楽は面白い。
僕は基本的に音楽大好き人間。
しかし特に詳しいわけではない。
何でも雑多且つ無節操に聴く。
僕の酒と同じ、雑多且つ無節操に何でも飲む。
ちょこっとかじったといえるのが、60年代、70年代のR&B位。
音楽が面白いと言ったのは、音楽が見る景色を変えてくれるところだ。
例えば車でナポリ・カンツォーネを聴きながら走ると、鹿児島の田舎の景色が南国の豊かな明るさに満ちてくる。
ボビー・コールドウェルを聴いて東シナ海を眺めていると、ハワイのオフショアのビーチとは言わないが、ウェストコーストな感じがして心が和む。
ジプシーキングを聴きながら桜島を見ていると、全身に力が湧いてきて、よし!生ビール飲むぞ!と誓う。
韓国の70年代フォークを聴きながら車を走らせると九州自動車道がまるで京釜高速道路(ソウル〜釜山)に見えてくるし、天文館でチョーヨンピルの歌が流れると、コムタンの香りを思い出し、大好きなソウルの裏町人情酒場にトリップする。
更に、そのお陰で大嫌いだった故郷、鹿児島の田舎臭さを少しずつ好きになれた。
好きな音楽は全て僕の旅の記憶とだぶる。
インド音楽もラングーンの市場で流れる流行歌もロシアの道端の弾き語りも…。
唯一R&B以外は。
何故なら僕はアメリカ南部を知らない。
世界29ヶ国を廻ったのに、一番行きたいテネシー州に行けてない。
一度で良いから、メンフィスの街を徘徊してみたい。
オーティス・レディングを生み出し、エルビス・プレスリーが育った街。メンフィス。
ゴールド・ワックス・レコードの跡地で、ジェームス・カーやオベイションズを偲んで、バーボンを呑みたい。
もしかしたら、その時は美空ひばりの『悲しい酒』を口ずさむかも知れないけど。