『歴代沈壽官展』IN 福岡

15代日記 | 2011年2月9日
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博多天神の三越百貨店九階で『歴代沈壽官展』が始まった。

会場は日本橋本店のそれより広く、天井も高い。
多分、大恐竜展でも出来るぐらいだ。
従って照明も4,5ートルという、かなりの高さからのシュートになる。

初代から現在までの時間の流れを、『物』で見せる展示会場とは、考えてみたら極めて非日常の異常空間だ。
そこは四百年が凝縮された濃厚な空間た、

もとよりタイムスリップなぞ出来るわけがないのに、このスペースではそれが出来る。

それは一つの土地、一軒の家、一つの家系、一つの業種に絞って展示しているからだ。
つまり、見る側は対象物の種類の変化に合わすのでなく、そのまま時の流れに身を委ねれば良いからだ。

展示物達は互いに共鳴しあう。
それはあたかも盆に親戚中が本家に集まり、老人達が昔話に花を咲かせ、久しぶりに会った従兄弟達はゲームに興じる様だ。
或いは、遠く離ればなれになった者同士が百年を超える時の果ての邂逅の喜びに身体を震わせ、涙するかの様でもある。

その姿無き共鳴の波動が見る人に伝わる時、会場と見る人に不思議な一体感が生まれる。
その瞬間、全くの非日常の異空間に飛び込む、いわゆるトリップするのだろう。

僕自身が直接の関係者だからかも知れないが、真夜中、この会場を訪れる事が出来たら、彼らの騒々しい程の喧騒に驚かされるに違いない。

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