真夏の窯

15代日記 | 2008年8月2日

 天気予報はずっと晴れマーク。
 たまに日中少し降ると、草むらからムワ〜ッと湯気の様な感じで、土の蒸れた濃厚な匂いが立ち上る。
 直ぐに蒸発してしまうのだ。
   
 こんな時期に南の島々に行こうとする人間がいる…。
 真夏の太陽ならそこら辺に棄てる程あるのだが…。
 
 『暑い』と云えば、真夏の登り窯は地獄だ。
 以前、別府温泉の地獄巡りに行った時、売店のオバチャン達が胸に『毎日が地獄です』と書かれたTシャツを着ていたが(笑)、こちらも窯の時ばかりは負けていられない。
 なにせ『暑い』ではなく『熱い』のだ。
 1300度の熱は爪の隙間から火傷、汁を出してくる。
 まつ毛は焼けてなくなる。
 
 ご存知だろうか?
 真夏の夜中は殆んど風が吹かない。
 真っ暗な闇の中、二三人で窯を炊く。
 初めは馬鹿話しているが、二日目の夜になると話題も尽き、必要な相談しかしなくなる。
 深夜のラジオは、いつの間にか日本語の放送が途切れがちになり、遂には、中国語か韓国語に変わってる。
 たまに日本語だ!と思うと、北の平壌放送だったりして、思わず埼玉県の李さんのお便りを聞いてしまう事もある。
 
  風もなく、音もない。薪のジャーっと云う、中華鍋で野菜を炒めるような音は真夏の夜には似付かわしくない。
 
 真夏に南の島々に行く人に、ここでも充分、灼熱を味わえる事を伝えたい。
 多分、誰も来ないだろうが…。

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